#406 ことばという広場

日本女子大学で開催されている社会言語科学会第8回シンポジウム「21世紀の『言語生活』を捉え直すために」に参加しています。 そこで、国立国語研究所の歴史の話が印象に残りました。ホームページの内容を踏まえると、当時の大学の国語学では現代語がほとんど研究されていなかったのに対し、国立国語研究所はその時々の生活の中で用いられる言葉の姿や働きを見つめようと、「言語生活」をキーワードに新しい国語研究を行ってきたと書かれています。そして、これがのちに広く「社会言語学」と呼ばれる分野に発展していったと説明されています。 ...

2026-9-20

#405 モダリティについて

「モダリティ」という言葉を自分でも使うことがあるのですが、しっかりと理解できていないと感じ、反省をもとに井上(2015)を読んでみました。 モダリティは「第7章 英語の文法(統語論)」内の「文法カテゴリー」の節で触れられています。文法カテゴリーとは「語や表現の形式を選択する原理の分類」のことで、多くの言語にある程度共通して見られるものです。具体的には「数(number)、性(gender)、格(case)、法/モダリティ(mood/modality)、アスペクト(相, aspect)、時制(tense)、人称(person)」などが挙げられますが、カテゴリー間の境界は必ずしも明確に区別できない場合もあると言われています。 ...

2026-9-19

#404 テキストヒップ

韓国では最近、「テキストヒップ」という現象が起きているといいます。 この言葉は、読書はおしゃれという意味で、本文を示す「テキスト」と、「流行を追う」「かっこいい」を示す「ヒップ」の組み合わせからできた語とのことです。主にカフェで本を読む場面をSNSに投稿する若者たちを指すようです。 ...

2026-9-18

#403 地図とイデオロギー

本日の天声人語で気になる話題があり、改めて朝日クロスリサーチで情報を追ってみたのが、世界地図の図示の仕方の問題です。 内容としては、国連総会でこれまで広く使われてきたメルカトル図法から、イコールアース図法に変える議案が採択されたというものでした。9月6日朝刊の記事のイメージ図を参考にすると、二つの図法には以下のような違いがあります。 ...

2026-9-17

#402 身を守るためのことば

両親が現在イギリスを旅行中とのことで、自分が行ったイギリス旅のことが急に懐かしくなり、当時の写真を見返していました。留学中の友人を訪ねた旅で、ロンドンからカンタベリー、ライ、サザンプトンへと転々と滞在しました。 ...

2026-9-16

#401 現実を「正しく」捉える

3日間家を空けていたため、たまった新聞をいっきに読みました。 これまでも「無痛分娩」から「鎮痛分娩」への変更など、呼び名の再検討に関する記事をいくつか目にしてきましたが、今回は言葉にするのも憚られるようなテーマについての記事でした(朝日新聞 9月11日朝刊「『心中』の使用、取りやめ『保護者の自殺伴う子の虐待死』に 国の専門委、変更」)。 ...

2026-9-15

#400 ことばのゆらぎ

シンポジウムでの八木橋宏勇先生のお話を受けて、宇野(2021)の論文を読みました。認知言語学でよく見かけるキーワードについて、改めて学び考える良い機会となりました。 ...

2026-9-14

#399「ひらかれる(認知)言語学」を聴いて

日本認知言語学会のシンポジウム「ひらかれる(認知)言語学」に参加してきました。井上逸兵先生、ゆる言語学ラジオの水野太貴先生、渋谷良方先生、八木橋宏勇先生という豪華な講師陣がお話しされた中で、今回は誤解を恐れずに、私個人として特に印象に残ったフレーズや内容を書き留めておきたいと思います。 ...

2026-9-13

#398 いいとこどりな命名法?

日本認知言語学会のワークショップ「名前・命名関連表現から見る言語使用の動態」を拝聴しました。その中で、泉大輔先生による「#名前をつけようプロジェクト-逸脱的な命名法『文の包摂』―」という発表があり、最近新聞で見かけて気になっていた「おうちにかえろう。病院」が取り上げられていてとても印象に残りました。 ...

2026-9-12

#397 パブリック・ディスコース

私が普段よく使っている「パブリック・ディスコース」という言葉は、日本の文献ではあまり見かけることがありません。そのなかで目に留まったのが、小田(2013)です。 ...

2026-9-11