#202 ナラティブの潮流

ナラティブについて、秦(2018)をもとに整理しておきます。もともとポジショニング理論について考えようとしていたところで出会った論文で、理論的背景として示されているナラティブ研究の潮流がとても分かりやすくまとめられていたため、ここに書き留めます。 ...

2026-2-28

#201 立ち止まって考える

本日は、地球ことば村の2月のことばのサロン「AI時代に言語学者だから言えること」に参加し、川原繁人先生のお話を伺いました。最近発売になったAIとの共著『友だち以上恋人未満の人工知能―言語学者のAI倫理ノート』のご紹介もあり、言語学者としてAIと向き合う視点が随所に散りばめられていて、とても刺激的でした。 ...

2026-2-27

#200 流行に取り残される

最近は #kawaii を中心に投稿を追っています。見ていて面白いのは、英語圏での “kawaii” の扱いが、すでに辞書レベルでも明確に位置づけられている点です。たとえば OED(Oxford English Dictionary)にも “kawaii” の見出しがあり、その初出例は1965年にまで遡るとされています。見出しは形容詞と名詞の両方で立っていて、以下の定義が確認できます。 ...

2026-2-26

#199 ハッシュタグの機能拡大

きたる社会言語科学会に向けて、最近ハッシュタグについて改めていろいろ調べていました。そこで今回は、過去に研究ノートとしてまとめた内容(2026年3月中に公開予定)の一部をご紹介します。 ...

2026-2-25

#198 消費活動へと導くステップ

高木(2023)では、Fairclough(2015)が論じる「広告はイデオロギーを通して消費社会を作り出している」という議論を踏まえ、その分析手法を援用しながら、化粧品ブランドの広告を三つの観点から検討しています。 ...

2026-2-24

#197 ことばのパワー

広告のパワーについて考えたくて、化粧品ブランドの紹介Webページを分析している高木(2023)を読みました。研究の枠組みとして基盤に置かれているのは、批判的談話研究(Critical Discourse Studies, CDS)です。 ...

2026-2-23

#195 説教の比較

津田(2001)では、説得的談話の機能について、次のように説明されています。 「言語は、話し手の経験や意図などを伝えることによって、聞き手から何らかの反応を引き出し、相手の行動や態度を変化させ、その結果、その行動世界を新たに作り変えようとすることもある 」 ...

2026-2-21

#194 学問という心の支え

日々の学生とのやりとりは、本当に面白く、楽しく、そして自分とはどういう人間なのかを考えるうえでも、とても大切な時間になっています。 今年度最後の授業が終わったあと、英語も堪能で海外での修学経験もある中国人の学生が、真面目な顔で「質問がしたいのですが、よろしいでしょうか」と近づいてきました。授業にもいつも真剣に取り組んでいる学生です。もしかして授業内容が物足りなかったのだろうか、あるいは私の英語がひどかったのだろうか……そう思われても仕方がない、とこちらも少し緊張しながら「どうぞ」と答えました。 ...

2026-2-20

#192 メタディスコース

深澤ほか(2018)は、説得的な内容にするためのストラテジーという観点から、Hylandのメタディスコース(metadiscourse)研究を取り上げています。文章を書くとき、単に内容そのものを提示するだけでなく、どのように読者を導き、巻き込み、関係を築くかが重要であるという視点です。 ...

2026-2-18

#191 パブリックスピーキング

パブリックスピーキングについて、深澤(2020)の議論を読みました。深澤は、日本語パブリックスピーキングを「新しい情報や自分の考えなどを日本語で他人に伝えること」と定義し、さらにメッセージを通して相手を納得させることを「説得」と呼んでいます。そして、その説得のプロセスを、言語行動だけでなく非言語行動も含めた量的・質的調査によって明らかにしようと試みています。 ...

2026-2-17