#164 炎上を考える
伊藤(2019)では、いわゆる「炎上」についても触れられています。そこでは、マス・コミュニケーションにおいては、発信された情報をどのように解釈するのかという規則、いわば「コード」が共有されていなければ、同じ情報であっても受け手に同じ意味として伝わるとは限らない、という点が指摘されています。 ...
伊藤(2019)では、いわゆる「炎上」についても触れられています。そこでは、マス・コミュニケーションにおいては、発信された情報をどのように解釈するのかという規則、いわば「コード」が共有されていなければ、同じ情報であっても受け手に同じ意味として伝わるとは限らない、という点が指摘されています。 ...
伊藤(2019)では、「メディア」という概念が二つの観点から説明されています。 一つ目は、コミュニケーションを媒介するための手段であるという点です。ただし、この定義だけでは、教員と生徒がやりとりを行う学校のような場も「メディア」に含まれてしまいます。そこで伊藤は、二つ目の重要な側面として、メディアは非対面的なコミュニケーションの手段であることを指摘しています。 ...
小山(2017)の「何を標準語とするか」という記述を読んでいて、とても印象に残った点があります。そこでは、イギリス英語の標準語は、階級や経済と強く結びつきながら形成・再形成されてきた傾向がある一方で、アメリカ英語の標準語は、階級や経済に加えて、人種ともかなり露骨に結びついていることが指摘されています。 ...
伊藤(2019)の論文を読みながら、マス・コミュニケーションについて考えています。「マス・コミュニケーション」という言葉はよく耳にしますが、改めて定義を確認してみると、伊藤はこれを「一つの主体から不特定多数の人々に対して行われる、すなわち一対不特定多数の、時空間を超えた情報の伝達」と捉えています。そして、そのマス・コミュニケーションを実現するための装置や仕組みが「マスメディア」であると説明されています。 ...
本日の授業では、戦後を代表するデザイナーである Dior と Balenciaga を取り上げ、衣服の中に「動き」をどのように表現しているのか、二人の対称性に焦点を当てた文章を読んでいました。本のごく一部なのですが、個人的にはほれぼれするような英語表現が随所に出てきて、とてもお気に入りのチャプターです。 ...
前回に引き続き、Coupland(2019)では「ゴシップ」についても取り上げられています。ゴシップは、スモールトークのサブジャンルとして捉えることも可能だろう、という立場から、その定義や具体例、そして機能が紹介されています。 ...
前回に引き続き、Coupland(2019)のスモールトークについての話です。今回紹介されているのは、医者と患者のやりとりの一例です。 このやりとりの本来の目的は、もちろん患者の症状について話すことにあります。ただ、いきなり核心に入るわけではありません。やりとりは、医者の “morning” に対して患者の妻が “good morning” と返し、さらに “you enjoy your holidays?” と続くような、ごく日常的な会話から始まります。そうしたやりとりを経て、ようやくデータの20行目で “what’s the problem?” と、本題に入っていくのです。この20行目に至るまでのやりとりについては、次のように説明されています。 ...
前回の続きになりますが、スモールトークを考えるうえで、「予測可能(predictable)」であること、そして「慣習化されている(conventionalized)」ことが重要なキーワードになってきそうです。 ...
学生と一緒に、Justine Coupland の論文 “Social Functions of Small Talk and Gossip” を読みました。 この授業では、論文を読む前に毎回スモールトークの時間をとってきたので、最終回にこの論文を扱えたのは、これまで自分たちがやってきたスモールトークの意義をあらためて考えるうえで、とてもよい締めくくりだったように思います。 ...
前回の続きです。Journal of Pragmatics 最新号の後半に掲載されている論文の中から、残りの3本を見ていきます。 4本目は、Restricting impoliteness: (Re)asserting morality in third-party mediation of Chinese interpersonal conflict(Xiaoming Shang, Linlin Zhan & Chaoqun Xie, pp. 47–64) ...