#102 動物園からはじまる
岡本(2016)は、メタ・コミュニケーションの提唱者である Gregory Bateson の思想を踏まえつつ、その継承者の一人とされる Erving Goffman のフレーム概念を改めて検討しています。Bateson(1972)に関して、動物の遊びにおけるメタ・メッセージの交換という問題をめぐって考察されるメタ・コミュニケーション概念の部分について、以下に引用しておきたい。 ...
岡本(2016)は、メタ・コミュニケーションの提唱者である Gregory Bateson の思想を踏まえつつ、その継承者の一人とされる Erving Goffman のフレーム概念を改めて検討しています。Bateson(1972)に関して、動物の遊びにおけるメタ・メッセージの交換という問題をめぐって考察されるメタ・コミュニケーション概念の部分について、以下に引用しておきたい。 ...
月末の語用論学会の発表に向けて、「フレーム」や「メタ・コミュニケーション」といった概念を改めて整理しています。その中で岡本(2016)を読み返していたのですが、「コンテクスト化の合図(contextualization cue)」と「メタ・メッセージ」が、どちらもメッセージの解釈を方向づけるという点で似ており、実際に自分でも混乱してしまったので、ここにまとめておきます。 ...
今日の授業では、昨日の記事で取り上げた Ide (2008) の論文について、学生が内容をまとめて発表してくれました。その中で、ハッとさせられる気づきがあったので書き留めておきます。英語で書かれた論文を読み続けているからなのか、あるいは自分の思考が英語学寄りになっていたからなのかは分かりませんが、いつの間にか発話の構造を「英語的な」順序で理解していたことに気づきました。 ...
昨日に続き、Ide(2008)の内容について書きたいと思います。井出は、日本のようなハイコンテクスト文化に西洋のローコンテクスト的な枠組みをそのまま適用すると、見落としてしまう側面があると指摘しています。そこで彼女は、ハイコンテクスト文化で発話を理解する際に考慮すべき3つの要素を、図を使って整理しています。 ...
昨日に続き、今日は井出(2008)が示す東西の話し方の違いについて書いておきたいと思います。井出は、英語と日本語の理解をシンプルにするために、話し手がどの視点(perspective)からことばを紡いでいるのか、という2つのイメージを提示しています。 ...
最近、井出祥子先生の “How and why honorifics can signify dignity and elegance: the indexicality and reflexivity of linguistic rituals” を読んでいます。読んでいてまず心に残ったのは、先生ご自身が紹介されていたある印象的なエピソードでした。 ...
昨日は「フレーム」という概念について、改めて整理していました。今回のメモは、Matsumoto(2015)のまとめを参考にしています。 語用論や談話分析の領域でフレームといえば、まず挙げられるのが Bateson(1972)と Goffman(1974)です。Goffman は、Bateson の心理学的な発想を社会学や言語分析に応用した人物で、両者はフレームという概念を同じ方向から捉えています。 ...
来たる語用論学会に向けて、笑い表現に関する論文を読み漁っています。 その中でも印象に残ったのが、早川(1995)のイントロダクションです。早川は、意味なく笑う日本人を表す「ジャパニーズ・スマイル」という表現を取り上げ、それに対して次のように問いかけます。 ...
以前取り上げた citizen linguistics について、改めて調べてみました。どうやらこの概念は、もともと自然科学分野で使われていた citizen science の枠組みが、(社会)言語学に応用されて用いられているようです。 ...
授業で Scollon and Scollon(1995)の論文を読んでいて、「Politeness(または face)system」についての説明がとても分かりやすく整理されていると感じました。さらに、この論文をもとに発表してくれた学生の話を聞いていて、これは ChatGPT などに英語の言い回しを尋ねたり、メール文面を作成してもらったりするときに、有効なプロンプトを考える上でも重要な視点になるのではないかと思ったので、ここに記しておきます。 ...