#393 広告という物語

久保田他(2026)の日本認知科学会の大会論文集を読みました。 現代の成熟消費社会では、製品の機能以上に意味や体験を伝える「ナラティブ(物語)」の役割が増しているそうです。ナラティブが消費者の情報処理を促し、ブランドとの結びつきを高めることで説得効果を持つ(Escalas 2004)という指摘はとても興味深いと感じます。 ...

2026-9-7

#290 いろいろな広告

最近、色々な広告の在り方について気になっています。その中でも以前から注目していたのがタクシー広告です。先日、YouTubeでインターネットやデジタルメディアを介さずに展開される「オフライン広告(テレビCM、新聞・雑誌、チラシ、交通広告など)」の可能性を取り上げている動画を見つけました(記事下にアップしています)。とても興味深い内容でしたので、そこで話されていたことをこちらに書き留めておきたいと思います。 ...

2026-5-27

#252 広告に見られる異化

広告の表現手法において、岡野・浅川(2003)は「異化作用」や「異化表現」の応用について触れています。この異化という概念は、文学や絵画などの芸術分野でも広く用いられているものです。 ...

2026-4-19

#251 敬語で指標する

池田(2009)の「広告にみる日本の言語世界」では、多種多様な広告を例に、その言語的な特徴が鋭く分析されています。この中では、広告や警告、命令、さらには地図といったサインまでもが「ナラティブ(語り)」として捉えられており、その延長線上で「ジャンル」という概念にまで考察が広げられています。 ...

2026-4-18

#248 車内ビジョン広告

江口(2019)は、「車内のドア上部に設置された液晶ディスプレイ型サイネージの電車広告」である車内ビジョン広告の特徴について、中村・石戸(2010)の研究を中心にまとめています。 ...

2026-4-15

#247 タクシー広告に笑う

以前タクシーに乗った際に、目の前のモニターで流れていたCMを見て、思わず笑ってしまったことがあります。 それはKINUJOのシャワーヘッドのCMだったのですが、どうしても忘れられず、後で調べてしまったほどです。皆がシャワーを浴びた後と思われる爽やかな空間で、最後に男性が「どこだここ……」と呟くシーンが、私の中で妙にツボでした。 ...

2026-4-14

#198 消費活動へと導くステップ

高木(2023)では、Fairclough(2015)が論じる「広告はイデオロギーを通して消費社会を作り出している」という議論を踏まえ、その分析手法を援用しながら、化粧品ブランドの広告を三つの観点から検討しています。 ...

2026-2-24

#197 ことばのパワー

広告のパワーについて考えたくて、化粧品ブランドの紹介Webページを分析している高木(2023)を読みました。研究の枠組みとして基盤に置かれているのは、批判的談話研究(Critical Discourse Studies, CDS)です。 ...

2026-2-23

#127 ずらして和らげる

前回の記事では、テレビCMの宣伝において、直接的な提案を避けつつ、間接的に提案を行う方法として、テレビCMには少なくとも4つのタイプがあることを紹介しました。今回はそのうち、実際のCMで確認された3つのタイプについて、具体例を挙げながら整理してみます。 ...

2025-12-15

#126 CM宣伝の国別比較

昨日取り上げたテレビCMの分析について、ここでポイントだけ簡単に整理しておきます。分析の結果、アメリカのCMは、アジアの広告と比べて、提案(suggestion)の出現頻度が高く、命令文(imperative)が使われる割合も高いことが明らかになりました。全体として、より明示的に視聴者を説得しようとする傾向があると言えそうです。 ...

2025-12-14