昨日取り上げたテレビCMの分析について、ここでポイントだけ簡単に整理しておきます。分析の結果、アメリカのCMは、アジアの広告と比べて、提案(suggestion)の出現頻度が高く、命令文(imperative)が使われる割合も高いことが明らかになりました。全体として、より明示的に視聴者を説得しようとする傾向があると言えそうです。

また、アメリカ・韓国・中国・日本を比較すると、アメリカと日本が対極に位置し、韓国と中国はその連続体の中間にあたる傾向を示す、という指摘もなされています。さらに、直接的な提案を避けつつ、間接的に提案を行う方法として、テレビCMには少なくとも次の4つのタイプがあると述べられています。

supporting moves(理由提示による間接化:商品の特徴や購入理由を示すことで提案として機能するもの)participant shift(参与者のずらしによる間接化)action shift(行為のずらしによる間接化)linguistic indirection(言語的な間接化)

上の4つのタイプそれぞれの具体例については、明日あらためて紹介したいと思います。


参考
Schmidt, R., Shimura, A., Wang, Z., & Jeong, H. (1995). Suggestions to buy: Television commercials from the U.S., Japan, China, and Korea. In S. Gass & J. Neu (Eds.), Speech acts across cultures: Challenges to communication in a second language (pp. 285–316). Berlin: Mouton de Gruyter.

Keywords
スピーチアクト、広告