#143 2025年の振り返り

今年もいよいよ最後の一日となりました。振り返ってみると、例年にも増して本当にあっという間の一年だったように思います。 一月は博士論文の審査から始まり、二月から三月にかけては社会言語科学会や学位授与式。四月には新しい大学での授業が始まり、五月・六月には日本英文学会、そして六月後半には International Pragmatics Conference でオーストラリアへ。七月・八月は研究会の合宿に参加したり、認知言語学会に初めて足を運んだり。九月には万博や JASS のシンポジウム、十月は本務校の学園祭(学生の喧嘩の仲裁)、十一月は英語学会で福岡へ。十二月には語用論学会と大阪への弾丸旅もあり、まさに学問と旅が重なり合う、大充実の一年でした。これほど多くの学会を訪れた年は、これまでになかったかもしれません。 ...

2025-12-31

#142 アフォーダンス(2)

前回に続いて、今回は「アフォーダンス」という概念を用いる際の注意点について、Hutchby(2001)を手がかりに整理しておきたいと思います。アフォーダンスという言葉は Gibson の議論を起点として広く使われていますが、それを社会的・文化的な文脈で扱う場合には、いくつか押さえておくべきポイントがあります。 ...

2025-12-30

#141 アフォーダンス(1)

最近、Hutchby(2001)の “The affordances of things” というセクションを読みながら、改めてアフォーダンスという概念について考えています。 ...

2025-12-29

#140 ミートゥー、ミースリー

昨日、先輩と話している中で、ふと出てきたのがドラゴンボールの英語吹き替えの話でした。内容自体はもう曖昧なのですが、何人かが順番に「自分も」と同意していく場面で、「Me too.」の次に「Me three.」が出てきて、それが妙に印象に残っている、という話を聞いたのです。 ...

2025-12-28

#139 ハッシュタグは代替可能か?

最近、いろいろな場所でハッシュタグ(#)の記号を目にするようになりました。先日も、電車か駅の広告で見かけたのですが、不覚にも写真を撮りそびれてしまい、何の広告だったか思い出せずにいます(思い出したり、再会したら追記します)。 ...

2025-12-27

#138 手法のはなし(3)

Blei and Lafferty(2006)では、LDAモデルについて、各文書に含まれる単語は、複数のトピックが混ざり合った結果として生成されると仮定していることが説明されています。ここでいうトピックとは、語彙全体に対する確率分布として捉えられるものです。 ...

2025-12-26

#137  手法のはなし(2)

前回に引き続き、今回は「トピックモデル」について、村中(2021)と田畑(2020)を参考にしながら、分かる範囲で整理してみたいと思います。 村中(2021)によれば、トピックモデルとは、「Latent Dirichlet Allocation(LDA)を用いて、トピックとしてまとめられる潜在変数に基づき、観測された単語を生成する統計的なアプローチ」とされています。 ...

2025-12-25

#136 手法のはなし(1)

昨日、ちょっとしたお祝いの席があり、そこで久しぶりにトピックモデルの話題が出ました。しばらく触れていなかった分、改めて背景や用語を整理しておきたいなと思い、今回は村中(2021)を手がかりにまとめてみます。 ...

2025-12-24

#135 手を動かす言語学習

各授業で、毎年恒例のクリスマス・アクティビティを今年も行いました。内容は、折り紙でクリスマスツリーとサンタクロースを作る、というものです。 いつも使用しているYouTubeチャンネルがあり、今回もそちらの動画を使いました。ファミリーチャンネルで、親が子どもに折り紙を教える、という形で進む動画です(もちろん英語)。今回取り上げた2本も、そのやり取りを軸に構成されています。 ...

2025-12-23

#133 雑談のベクトル

前回の記事で紹介した『雑談の美学』の中で、堀田(2015)は、雑談をどのように判別するかという点について、Grice(1975)の協調の原理を「雑談度を見極める指標として援用」しています。協調の原理は、「関連性」「質」「量」「様態」の4つの公理から成りますが、堀田はこれらを雑談の分析に即して整理しています。 ...

2025-12-21