#227 比較的最近の〈英会話〉

前回に引き続き、井上逸兵先生の論考「〈英会話〉の社会言語学」をもとに、2000年代以降の〈英会話〉の変遷を辿ってみたいと思います。 2000年代に入ると、テレビの総合娯楽化と編集技術の高速化を背景に、〈英会話〉番組は「情報バラエティ」と「ロールプレイ」が融合した形へと進化しました。失敗のシーンから正解へと導く構成により、「実際に使って覚える」設計が強化されたのがこの時期の特徴です。また、アニメ作品をフックに「物語から教材、そして日常へ」という流れが生まれ、娯楽的な再演やクロスメディアでの学習スタイルも定着していきました。 ...

2026-3-25

#226 英会話にみる社会

井上逸兵先生の論考「〈英会話〉の社会言語学」(『響き合うことばと社会』)を、非常に興味深く読み進めています。 本書では、これまで当たり前のように「English Conversation」の訳語として扱われてきた「英会話」という言葉を、あえて〈英会話〉と表記しています。実は英米で「English Conversation」という表現が使われることは稀であり、日本語の「英会話」もまた、単なる英語による会話以上の重層的な意味を孕んできました。井上先生は、この〈英会話〉を時代とともに変容する概念として捉え、社会やメディアのありようを「コミュニケーションの生態系の見取り図」として提示しています。 ...

2026-3-24