#321 あめあめふれふれ

授業で皆と一緒に、瀬戸賢一氏の論考「雨の表現がたくさんある日本語は風流か?」(『新英語教育』)を読みました。私自身、『雨のことば辞典』の読者として、日本語には雨を表す言葉が非常に多いという事実は知っているつもりでした。しかし、この論考が提示する英語との対照的な視点が面白く、ちょうど台風が近づいている今日、そしてこの梅雨の季節に書き残しておくのも乙かなと思い、今回取り上げることにしました。 ...

2026-6-27

#295 聖書のメタファー

橋本・八木橋(2006)の『聖書のメタファー分析』という論文では、聖書の中で様々なメタファー(隠喩)やメトニミー(換喩)がどのように使われているかが取り上げられています。これらの表現が、単なる言葉の飾りではなく、私たちの概念レベルで機能し、聖書が描き出す状況をありありと浮かび上がらせる重要な役割を果たしていることが示されています。 ...

2026-6-1

#252 広告に見られる異化

広告の表現手法において、岡野・浅川(2003)は「異化作用」や「異化表現」の応用について触れています。この異化という概念は、文学や絵画などの芸術分野でも広く用いられているものです。 ...

2026-4-19

#179 隠喩によるフレーミング

フレーミングについて、小松原・朴・南(2024)の論文を読んでいます。第3節では、フレーミングの定義として、Entman(1993)が挙げられています。そこではフレーミングとは、「現実認識のいくつかの側面を選択し、コミュニケーションのなかでその側面に際立ちを与えることで、ある問題を定義し、因果関係の解釈、倫理道徳的な評価、解決方策の方針を誘引すること」と説明されています。 ...

2026-2-5

#74 古典を読む(3)Benjamin Whorf

形のないものを形のあるもので喩える、つまり比喩的に対象化する方法は、Standard Average European(SAE)の言語ではごく自然に行われています。ウォーフは次のように述べています。 ...

2025-10-1

#46 つねに負け戦の婉曲表現

昨日、なんとか紀要論文を執筆し終えました…。その中で、瀬戸(1997)のユーフェミズム(euphemism, 婉曲法)の概念を、ある現象の説明に使ったのですが、改めて面白いなと思ったので、ここに書き留めておきたいと思います。また、これを読んでいて、大学院に入りたての頃に自分が書いたレポートについても思い出したので、少し触れてみます。 ...

2025-9-1

#21  ことばもサステナブル

昨日取り上げた「アナロジー」というのは、未知のものを既知のものとして捉える心の働きのことを指します。これはメタファー(隠喩)という言語現象の基盤にもなっています。野村(2014)は、メタファーを「類似性に基づくが、like や ~のような といった指標を含まない比喩」であり、「2つの異なるカテゴリー(領域)が関与している」と説明しています。 ...

2025-8-31