#287 話題開始表現

田中(2018)では、会話の中で新しい話題を導入する際に使われる「話題開始表現」に注目しています。具体的には、「あ」などの間投詞、「でも」などの接続詞、「なんか」などの副詞やそれに準ずる連語(話題開始のための談話標識)が挙げられています。これらは、その後の談話がどう展開するかを聞き手に示唆したり予測させたりする上で有効なものですが、日本語学習者にとっては習得が難しいとされています。そのため同研究では、それぞれの表現が聞き手にどのような情報を伝達しているのか、その分類を試みています。 ...

2026-5-24

#286 本当に単刀直入?

先日、友人のインスタグラムのストーリーで「単刀直入に言います。…好きです」というメッセージとともに、推しのアイドルの写真が挙げられていました。正確な文言は忘れてしまったのですが、これを見たときに、ただ「好き」と言うよりも、すごくスピード感が出るなと感心してしまいました。 ...

2026-5-23

#260 明快性に関わるメタ

授業をしている際、ふと自分自身の話し方を振り返ると、「ここは面白いポイントなのですが」や「ここは大事なところなのですが」といった前置きをよく使っていることに気づきます。 ...

2026-4-27

#102 動物園からはじまる

岡本(2016)は、メタ・コミュニケーションの提唱者である Gregory Bateson の思想を踏まえつつ、その継承者の一人とされる Erving Goffman のフレーム概念を改めて検討しています。Bateson(1972)に関して、動物の遊びにおけるメタ・メッセージの交換という問題をめぐって考察されるメタ・コミュニケーション概念の部分について、以下に引用しておきたい。 ...

2025-11-20

#101 メタの再考

月末の語用論学会の発表に向けて、「フレーム」や「メタ・コミュニケーション」といった概念を改めて整理しています。その中で岡本(2016)を読み返していたのですが、「コンテクスト化の合図(contextualization cue)」と「メタ・メッセージ」が、どちらもメッセージの解釈を方向づけるという点で似ており、実際に自分でも混乱してしまったので、ここにまとめておきます。 ...

2025-11-19

#99 一口に話すといっても

昨日に続き、Ide(2008)の内容について書きたいと思います。井出は、日本のようなハイコンテクスト文化に西洋のローコンテクスト的な枠組みをそのまま適用すると、見落としてしまう側面があると指摘しています。そこで彼女は、ハイコンテクスト文化で発話を理解する際に考慮すべき3つの要素を、図を使って整理しています。 ...

2025-11-17

#14 本音が言いにくい

最近、話し手の発話、特に「評価」や「意見の提示」といったものが、ハラスメントやマウントと受け取られて非難される場面が増えているように思います。 ...

2025-8-24