10月11日付の朝日新聞朝刊に掲載された「夫婦の呼び名、若者どう思ってる?」という記事で、東京農工大学の任利准教授(社会言語学)と守一雄名誉教授(認知心理学)による興味深い実験が紹介されていました。

約250人の学生を対象に行われたこのテストでは、夫婦の呼び名である「主人」「家内」「夫」「妻」といった言葉に加え、「平和」「満足」「不幸」「危険」「戦争」「当選」などのさまざまな単語がランダムに表示されます。参加者はそれらの言葉に対し、「良いこと」を意味する単語には〇、「悪いこと」を意味する単語には✕を素早くつけるよう指示されます。この手法は、人が普段から「良い」と感じている言葉ほど素早く分類できるという原理を利用したもので、一定時間内に分類できた単語数の差から、言葉に対する潜在的なイメージを測定できるのだそうです。

実験の結果、「主人」と「家内」、「夫」と「妻」という組み合わせの間で、〇と✕を分類するスピードに大きな違いは見られませんでした。

一方で、性別による違いが現れた点も非常に興味深いところです。女子学生においては呼称による分類速度の差がほとんど見られなかったのに対し、男子学生は「主人」や「夫」に〇をつけるスピードが早いという傾向が見られました。「妻」や「家内」に比べて、「主人」や「夫」を良い側に分類する課題の方が、100語あたり4語ほど多く処理できたということです。

先生方のコメントでは、男子学生が男性優位的な潜在イメージを持っている可能性について触れられていたほか、こうした言葉に対する認識を変えていくことが、社会全体の意識改革にもつながっていくのではないかという意見が示されていました。


参考
https://www.asahi.com/articles/ASVBB2VHJVBBOXIE02MM.html

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ジェンダー