最近、自分より若い方の「語尾上げ」が気になることが多くなりました。代表的な例としては、「それはできんくない?」や「それってだめじゃない?」といった言葉遣いです。

手元に本がないためうろ覚えではありますが、石黒(2013)によると、こうした語尾上げは日本語に限らず、英語などの若者言葉にも見られる特徴として挙げられていた記憶があります。

また、瀬沼(2005)では、16歳から25歳ほどの若者の会話について4つの特徴が整理されています。流行語などを真似して話し方が似通う「人の真似の会話」、テンポの速さや語の短縮が見られる「言葉の短縮化」、「っす」「っすか?」といった丁寧語未満の「敬語の使えない会話」、そして「…て感じ」「…とか」「…じゃない?」といった語尾上げに代表される「あいまい語」です。この「あいまい語」には、自分の意見を相手に直接ぶつけることを避ける心理が働いているのではないか、と指摘されています。ほかにも「明日は映画とかどう?」の「とか」や、「この新発売のジュースうまくねー?」、「明日はフツーに忙しい」の「フツー」なども具体的な例として挙げられています。

こうした表現の背景には、相手を傷つけないように配慮する「思いやり」や「優しさ」があると考えられています。さらに瀬沼は、上の世代でも「日曜あたりにゴルフでも」という表現が使われる例を引き、語尾上げやあいまいな表現は若者特有の現象にとどまらず、日本人全体に共通するコミュニケーションの特徴なのではないかということにも触れています。

なお、石黒(2013)の主張については言語を問わず若者に見られる傾向だったように記憶しているため、後ほど該当箇所を確認して追記したいと思います。


参考
瀬沼文彰. (2005). 若者ことばをフィールドワークする. コミュニケーション科学, (22), 295-323. 石黒圭(2013)『日本語は「空気」が決める 社会言語学入門』光文社

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