朝日新聞の飯間浩明さんによる「街のB級言葉図鑑」を読むのをいつも楽しみにしているのですが、今回は「爆裂」という言葉が取り上げられていました。
コンビニのからあげの広告で見かける「爆裂うめぇ〜」という表現が触れられていたのですが、その広告塔を務めているのがダンスボーカルグループM!LKの佐野勇斗さんです。このグループが「爆裂愛してる」という楽曲をリリースしたことから、この言葉が流行したといわれています。
「爆裂」自体は江戸時代から例がある伝統的な言葉だそうですが、用法が大きく展開したのはここ20年ほどのことです。パチスロで当たりが連続することを「爆裂連チャン」と言ったり、その後「爆裂に眠い」のように強調表現として使われたりするようになりました。その影響もあり、三省堂国語辞典第8版には「程度がはなはだしい様子」という意味が新しく加わったそうです。現在は「爆裂に」の「に」が取れた形でも使われており、「爆裂愛してる」もまさにその一例と言えます。
程度副詞についての先行研究を見てみると、陳ほか(2019)のアンケート調査では、「超」「めっちゃ」「くそ」「鬼」「やばい」の使用状況が調べられています。使用頻度の高い順に「めっちゃ」→「超」→「くそ」→「鬼」→「やばい」となっており、性別による違いも見られたそうです。「めっちゃ」は男女ともに広く使われているのに対し、「超」は女性に多く、「くそ」や「鬼」は男性の使用頻度が高いという結果でした。
程度のはなはだしさを表す言葉は、時代とともにさまざまな表現が使われては廃れていくのを繰り返していますが、「爆裂」にも性別や年代による使用の違いがあるのか気になるところです。
私自身はまだ一度も口に出して使ったことはありませんが、実際に使ってみて周りがどんな反応をするのか試してみたいと思います。
参考
https://www.asahi.com/articles/DA3S16554957.html
陳蕾蕾, 羅鵬, 江崎哲也.(2019) 若者言葉における程度表現.山梨大学教育国際化推進機構 紀要年報 6
Keywords
程度副詞